宝石図鑑
琥珀(Amber)
琥珀(こはく)とは?
宝石の多くは鉱物を研磨してつくられるものですが、琥珀は生物由来の宝石です。
数千万年~数億年前の針葉樹の樹脂が、長い年月をかけて化石化したものが琥珀です。
現在知られる世界最古の琥珀は、約3億年前のもので、イギリスやシベリアで発見されています。
生成される過程で植物や動物を内包する場合があり、とても希少価値が高く、コレクターからも人気です。
身に着けるジュエリーがこんなにも長い年月をかけてできたものだと思うと、神秘的な気分になりますね。
琥珀の産地
世界最大の琥珀の産地として、バルト海沿岸が有名です。この地域で採れた琥珀は「バルティックアンバー」と呼ばれます。
バルト海沿岸では数千年にもわたって産出され続けており、宝石としての質も高いと言われています。
樹木の樹脂からできる琥珀が海岸沿いで採れるのは、氷河期が終わる頃に地上に水があふれて森だった場所が水没したためと言われています。
また、琥珀は軽いため、川から海へと流されて浅瀬に堆積したとも言われています。
中村宝飾ネットでは、バルト海沿岸部に位置するリトアニアで採れた琥珀を使ったジュエリーを取り扱っています。
琥珀の呼び名
琥珀は古来から世界各地で珍重されてきたため、その呼び名も様々です。
日本で現在親しまれている「琥珀(こはく)」という呼び方は、もとは中国での呼び方でした。
「琥」という文字はトラの形をしたヒスイを表し、「珀」という文字は一文字で琥珀を表します。
英語では琥珀は「Amber(アンバー)」と言います。
これは、古代アラビア語で「海を漂うもの」を表す「アンバール」から来たという説と、
アラビア語で「龍涎香(りゅうぜんこう、薫香)」を表す「アンバル」から来たという説など、いくつかの説があります。
リトアニアでは、「ギンタラス」と呼ばれますが、これはリトアニア語で「病気から身を守る」という意味持ちます。
琥珀の色
琥珀と言えば、コニャック色(ブランデーの一種のコニャックのような色、あるいは透明感のある蜂蜜のような色)が有名です。
この色の琥珀は、ナチュラルアンバーと呼ばれます。
しかし、琥珀にはそれ以外にも、明るい黄色、乳白色、ボルドー色、青色(ブルーアンバー)、緑色(グリーンアンバー)など、様々なカラーバリエーションがあります。
当店ではそういった希少性の高い色の琥珀製品も扱っています。
- 2021.10.31
- 09:50